健全な広告の配信とその可視化と共に、リスクを最小限に抑える「広告掲載品質を検証する仕組み(アドベリフィケーション)」が求められています。JICDAQ は広告掲載品質の確保に努めている事業者に対して認証を付与することで、デジタル広告市場の健全性を維持するための仕組みと環境を整える活動をしています。
JICDAQでは以下の分野に関する業務プロセスの認証基準を制定し、それに沿って業務を適切に行っている事業者を認証しています。
・無効トラフィック対策
アドフラウドを含む無効配信の除外(人に届いていない広告配信の排除)
・ブランドセーフティ
広告掲載先品質に伴うブランドセーフティの確保(明らかに違法・不当な広告掲載先の排除)
※認証分野は今後拡張する可能性があります。
アドフラウドとは、広告詐欺や広告不正のことを指し、デジタル広告において不正にインプレッション(閲覧数)を増やしたり、クリック数(成約数)を水増しすることで広告主(アドバタイザー)から広告費を搾取する悪質な行為です。 代表的な手法としては、悪意ある第三者がボットなどの自動プログラムでクリックを発生させるもの、意図的なクリックによるもの、データの改ざんにより表示回数やクリック数が実際より高く報告されること、自動リロードを引き起こす仕組みをおとりサイトなどに仕込んでいるものなど、様々なタイプがあり、その手口は日々進化しています。
という問題が起きるため、広告主やデジタル広告事業者は常に情報感度を高め、事例や対策を念頭に入れておくことが大切です。
JICDAQでは、アドフラウドを含む無効トラフィックの除外に関する業務プロセスの認証基準を制定し、「人」に届いていない広告配信の排除のために、事業者が業務プロセスの中でどのような対策を行い、業務を適切に実施しているかについて評価します。
ブランドセーフティとは、違法サイトや不適切なコンテンツ、企業のイメージを損なう内容のページに広告が配信されてしまうリスクから広告主を守り、ブランドの安全性を確保する取り組みをいいます。
たとえば公序良俗に反するようなサイトに広告が掲出された場合、ユーザーにネガティブな印象を与えてしまい、広告主のブランドの価値を大きく毀損してしまう可能性があります。
ブランドイメージが傷ついてしまうと、不信感を招き企業の信頼と信用が失われるリスクが生じるため、デジタル広告においてもブランドの価値を守ることは重要だといえるでしょう。
デジタル広告は企業のマーケティング活動に欠かせないものになっていますが、広告がどこに掲載されているのか、どのように配信されているのか、人の目で確認することが困難であり、リスクマネジメントが必要になります。
JICDAQ認証は、デジタル広告の掲載品質が適正に保たれるように事業者の業務プロセスの基準を制定し評価することで、広告主のブランドセーフティにつながるメリットがあります。また、事業者にとってもJICDAQ認証を得ることで広告主のニーズにコミットすることができるといえます。
インターネット広告の基礎用語については、JIAA(日本インタラクティブ広告協会)インターネット広告基礎用語集を参照ください。